フロンティアのヨーロッパ

• 序論 EUにおけるフロンティアの意味……山内 進
• I ひとつのヨーロッパ――意識と現実
  • 1章 近世ヨーロッパのフロンティアと国際法の思想……山内 進――オランダ東インド会社とフーゴー・グロチウスの自然法的私戦論
  • 2章 ナポレオンとヨーロッパの統合……ゲルハルト・シュック (訳・藤本幸二)――ヨーロッパという理念
• II EUのフロンティア――内と外
  • 3章 拡大EUのフロンティア……羽場久美子――ポスト冷戦秩序の再構築・規範と現実
  • 4章 フロンティアからみた北欧・EU関係……吉武信彦――その歴史的展開と可能性
  • 5章 帝国かヨーロッパか……池田 亮――チュニジア国内自治とフランスの対ヨーロッパ統合対策、1950–1956
  • 6章 バルト諸国の消滅と復活……大中 真――ヨーロッパとロシアの狭間で
  • 7章 オレンジ革命以後のウクライナの内政と外交……ムィカル・オーレナ (訳・池田 亮)――ヨーロッパの将来とソヴィエトの過去の狭間で
  • 8章 ＥＵの辺境とトラフィッキング……アレクサンドラ・ボクダニ、ジョナサン・ルイス
  • 9章 ローマ、 そしてヤウンデへの道……大隈 宏――黎明期のEU開発協力政策
  • 10章 欧州における国境を超えた新たな統治能力の創造……ヨアヒム・サンデン (訳・小場瀬琢麿)
• あとがき
• 索引
• 著・訳者紹介

編者・著・訳者紹介

• 山内進 一橋大学大学院法学研究科教授
• ゲルハルト・シュック 元マックスプランク・ヨーロッパ法史研究所研究員、元EUIJ研究員
• 藤本幸治 一橋大学国際共同研究センター非常勤研究員
• 羽場久美子 青山学院大学国際政治経済学部教授
• 吉武信彦 高崎経済大学地域政策学部教授
• 池田亮 一橋大学大学院法学研究科研究員・EUIJ東京コンソーシアム研究員・ロンドン大学国際関係史博士 (LSE)
• 大中真 桜美林大学国際学専任講師
• ムィカル・オーレナ 世界史博士 (ウクライナ国立科学アカデミー)
• 国際関係論博士 (早稲田大学)
• アレクダサンドラ・ボグダニ 一橋大学大学院社会学研究科修士課程
• ジョナサン・ルイス 一橋大学大学院社会学研究科教授
• 大隈宏 成城大学社会イノーベーション学部教授
• ヨアヒム・サンデン リューネブルク大学環境学部講師・カッセル大学経済学部助教授
• 小場瀬琢磨 早稲田大学大学院法務研究科客員研究助手

あとがき

本書は、EUIJ (EU Institute in Japan) 東京コンソーシアムにおける「法と政治」研究部門「政治」研究グループの共同研究の成果である。欧州委員会と東京コンソーシアム4大学 (一橋大学、東京外国語大学、国際基督教大学、津田塾大学) との共同出資ではあるが、運営資金の多くを提供してくれた欧州委員会また駐日欧州委員会代表部に謝意を表するとともに、多くの複雑で困難な作業をこなし研究に便宜を図ってくださったEUIJ東京コンソーシアム山内憲雄所長に厚く御礼を申し上げたい。また、困難な出版状況のもとで本書の刊行を快く引き受けてくださり、しっかりと編集作業をしてくださった国際書院石井彰社長にも深く謝意を表したい。なお、本研究の一部は一橋大学21世紀COEプログラム「ヨーロッパの革新的研究拠点――衝突と和解」の成果である。本書の出版にあたって杉山武彦一橋大学長からご支援をいただいた。この場をかりて御礼申し上げたい。